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くるるる星座

     スザルルにくらっと落とされた管理人によるスザルルサイト。 浮気できない性質なのでスザルルのみ。 ラブラブ甘々でたまにシリアスな感じで展開していきます。無断転載等はご遠慮ください。 ※リンクフリーですが、報告をいただければ幸せです。 ※オンラインブックマークは厳禁です。

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彼と僕4

彼と僕。4


学校のPCからです笑





ちらっとのぞき見た先にいたのは、兄の部下だった。


「ロイド…。」
「お久しぶりです、ルルーシュ殿下。」
そういって恭しく礼をする彼に、ルルーシュも布団から体を出した。
その前にアーサーが僕を守るかのように立ちはだかっている。

「どうしてここにいるとわかった…僕は死んでることになっていると思ってたんだけど。」
「いえ、ルルーシュ様のご兄弟はあなた様のご存命を信じて未だに捜索を続けておいでです。」
「……で?」
言外にまだ全部の質問に答えてないぞ、と促せば「わかってますよぅ」といういつものひょうきんな姿が現れた。
「あなたを保護しているスザク君から聞いたんですよ。子供を保護した~って。名前がルルーシュで、六歳で猫のアーサーを飼っている。ここまできたら確定できるでしょ?」
「しゅざくの馬鹿……」
「スザク君が特派所属であることをご存知だったはず。口止めをしておくべきでしたねぇ。」
そういってにやりと笑うロイドにルルーシュは固まった。
ロイドは貴族でありながら、兄シュナイゼルの騎士なのだ。
「僕は…あそこには帰らないぞ!死んだってかえるもんか!母上とナナリーを殺したあんな…!」
口にすると脳裏によみがえるあの惨劇。
自分がちょっと席を話しているところにテロリストが乗り込んできて母と妹を虐殺した。
守ることができなかった自分、そして葬儀にも顔を出さなかった父。
テロリストを向けたと思われる自分の兄弟たち。
そんなところには居たくなくて、エリア11に視察で訪れるといったコーネリアにくっ付いてきた後、テロに巻き込まれた振りをして逃げ出したのだ。
(このままだと連れ戻される――!!)
そうにらみつけた瞬間、「大丈夫ですよ」とロイドが言った。

「大丈夫ですよ。シュナイゼル殿下に報告したりなんかしませんって。だ~れがあんな腹黒皇子を喜ばせるもんですか。せいぜい探し回ればいいんですよ~。僕が手のひらでコロコロ転がしてやるなんて…!ああ、なんて楽しい!」
「ロ、ロイド…?」
「私はルルーシュ様の味方ですよ。シュナイゼル殿下の騎士であることが信用に値しないと言われても仕方がありませんが、私はマリアンヌ様のナイトメア捌きを尊敬していたんです。」
「ナイトメア?」
「はい。ですからルルーシュ様ももしかしたらマリアンヌ様のように言葉にできない美しいナイトメア捌きをしていただけるのかと思うと…!シュナイゼル殿下なんてどうでも良くなります。」
そういえばこいつはナイトメアが恋人と言って憚らない変人だったなぁ、と思い出した。
しかし自分はどちらかというと運動が苦手な部類に入るのだが…と見つめてみる。
それに気が付いたのか。「殿下が無理でも殿下の保護者が居ればいいんですよ~。」と告げる。
「しゅざくが?」
「はい!彼ほどいい人材は居ません。もぉ~僕の大事なパーツですからね!」
「しゅざくは人間だ。パーツなんかじゃないぞ。」
「分かってますって~。それはそうと、殿下もいい人に保護してもらいましたねぇ。スザク君は僕の贔屓目で見なくても信頼できるいい人物だと思いますよ。」
「アーサーが僕のところまで連れてきてくれたんだ。」

自分の前に立っているアーサーの背中をするっとなでるとごろごろとのどを鳴らす。
アーサーは人を見る目がある。
スザクを噛むのは彼なりの愛情表現であり、すでにスザクはアーサーのラインの中に居るということを示していた。
(僕に似て天邪鬼の猫だからなぁ…)

「へぇ…お手柄ですねぇアーサー。」
「ああ、本当だ。で、これからお前はどうするんだ?」
「僕はスザク君の上司ということで、ルルーシュ殿下の住民票を作ってあげることにしましたぁ」
「…そうか……迷惑をかけたな。」
「いえいえ~僕がするわけじゃありませんから」
そういってにたりと笑う彼は、まごうことなき貴族だった。
「今エリア11にいらっしゃるのはクロヴィス殿下です。彼はあなたがすでに身罷られたとお思いのようで…少し気を配れば見つかることはないかと。」
「そうだな。クロヴィス兄上なら何とかごまかせるな。」
「はい。それと住民票…戸籍のお話ですが、お名前はいかがなさいますか?」
「名前…。」
「見つからないようにするのなら名前も変えたほうがよろしいかと…。」
そういわれたときにスザクとの会話が頭をよぎった。


『しゅざく。僕はルルーシュ。』
『ルルーシュかぁ。いい名前だね。』
『僕としゅざく。"ルル"つながりだね。』
『ん?ああ、く"るる"ぎと"ルル"ーシュか。本当だ!おそろいだね。』


単純といわれるかもしれないが、スザクとのおそろいであることに慶びを感じていたルルーシュは名前を変えることを拒絶したかった。
しかし普通に考えればルルーシュという名前だけで皇族に目をつけて調べられかねない。
しかもロイドが手配したとなるとなおさらだ。
でも………。

「じゃあ、ルル・ランペルージにする。」
「ルル、でよろしいんですか?確かペットみたいな名前だから嫌だとか…」
「僕がルルと言う分にはかまわない。でも兄上たちにそう呼ばれるのは嫌だ。」
「なるほど…複雑な葛藤があるわけですね?――分かりました。ルル・ランペルージで手続きしておきます。」
「ああ、ありがとう。」
「それから殿下、明日からぜひ特派においでください。この宿舎に居るのは息が詰まるでしょう?」
「いいのか…?それよりお前はどうしてここに勝手に入ってこれたんだ?」
スザクはきっちりかぎを掛けていったはずだが…。
そう疑問を抱き首をかしげる。もし簡単にかぎが外せるのだとしたらスザクの私生活が危ない。
自分が何とかしてあげなければ!と意気込んだところで「かぎを持ってるからですよ~」と至極簡単な理由を説明されて力が抜けた。


では、と挨拶をしてロイドは帰っていった。
スザクの上司がロイドである可能性は考えていたが、まさかばれて乗り込んでこられるとは思っていなかった。
彼の全てを信頼できるわけではないが、協力してくれるということだから少しは信用してやってもいいかもしれない。
「ま、これからの態度しだい、だな…。」
ロイドが出て行ったドアを再び施錠して、アーサーと一緒にスザクの布団に包まる。


「早くしゅざく帰ってこないかな~。」

あったかい布団にうとうとと眠りに誘われ、再び目を覚ましたときにはスザクのやわらかい笑みがルルーシュを出迎えてくれた。

 

 

「明日からルルもしゅざくと一緒に行く。」
「え?一緒に来るの?別にかまわないけど…。」
「一人はやっぱり寂しかった…。」
「ルルーシュ!なんてかわいいんだ…!!」
「しゅざく…くるしい」
「あ、ごめん。思わず力いっぱい抱きしめてしまった。アーサーもゲージに入れて一緒に連れて行こうね!」
「うん!!」
「にゃー!」
 

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大学生・星座の観察員
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スザルルにグラグラさせられ、とうとう自分で妄想を形にするにいたった者です。
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